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熱帯魚の病気 細菌・ウイルス

    

エロモナス感染症

  • ストレス下で免疫不全に陥った魚に起こる日和見感染症です。

  1. 運動性エロモナス症
    【病原体】
    • Aeromonas hydrophila(グラム陰性短桿菌)
    【所見】
    • 点状出血・出血斑・眼球突出・鰓弁の充血・ヒフ・ヒレ・鱗の剥離脱落・肛門部の出血・ヒレ基部の出血などが見られます。
    • 全身性になると胃腸・腎臓・筋肉に炎症と壊死がみられ、一般に予後不良となります。
    • Aeromonas hydrophila感染症は、淡水魚で多発する疾患です。
    • 特に水槽に新しい魚を導入した際に発生しやすいので注意しましょう。
    • Aeromonas hydrophilaは、以下の病気の原因となります。
      1. ウナギの鰭赤病
        • ヒレ・体表・肛門に発赤がみられます。
        • 水温20℃以下で発生します(春に発生します)。
      2. 立鱗病(マツカサ病)
        • 全身または局部に立鱗がみられます。
        • コイ・金魚に多発します。
        • 一年中発生しますが、特に春と秋に多発します。
      3. 赤斑病
        • 体表・ヒレなどの皮下に出血が認められます。
        • コイ・金魚に多発します。
        • 秋から冬にかけての低水温期に発生します。
      4. その他には、アユの口赤病・両生類のレッドレッグ・ポップアイ病の原因も本病原菌です。

    【治療】
    • 感染初期の場合、抗生剤治療と飼育環境・水質の改善を行いましょう。
    • 広域スペクトルの抗生剤を早期投与することが奨められます。
    • エンロフロキサシン・トリメトプリム‐スルファメトキサゾール・アミカシンなどが一般に使用されますが、フルオロキノロンが有効との報告もあります。
    • 感染固体は隔離しましょう。
    【予防】
    • 魚を新規に導入する前に、1ヶ月間の隔離検疫を行い、病原菌を持ち込まないようにしましょう。
    • 水換:1月に、飼育水の25%以上換えるようにします。


  2. 非運動性エロモナス症
    【病原体】
    • Aeromonas salmonicida(グラム陰性短桿菌)
    【所見】
    • 感染魚には潰瘍が認められ、眼球突出・脱水・斑状出血などもみられる。
    • Aeromonas salmonicidaは、以下の病気の原因となります。
      1. せっそう病(定型)
        • 体表に膨隆患部(せっそう)がみられる。
        • ヤマメ・アマゴなどのサケ科魚類に発生します。
      2. 穴あき病(非定型)
        • 体幹や頭部に潰瘍がみられます。
        • 水温が15〜20℃となる春・秋に発生します。
        • コイ・金魚に多発します。
      3. ウナギの頭部潰瘍病(非定型)
        • 頭部から口吻にかけて潰瘍がみられます。

    【治療】
    • 感染初期の場合、抗生剤治療と飼育環境・水質の改善を行いましょう。
    • 広域スペクトルの抗生剤を早期投与することが奨められます。
    • エンロフロキサシン・トリメトプリム‐スルファメトキサゾール・アミカシンなどが一般に使用されますが、フルオロキノロンが有効との報告もあります。
    • 感染固体は隔離しましょう。
    【予防】
    • 魚を新規に導入する前に、1ヶ月間の隔離検疫を行い、病原菌を持ち込まないようにしましょう。
    • 水換:1月に、飼育水の25%以上換えるようにします。



 

     

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