熱帯魚の病気 導入魚の検疫
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- 治療困難または不可能な病気を水槽内に持ち込まないために、新たに導入する魚は30日間隔離して検疫するのが望ましいとされます。
- 30日間というのは長すぎると感じるかもしれませんが、これは一般に潜伏期間が長いとされる冷水魚も考慮しているからです。
- 隔離水槽は小さなものを用意し、魚の飼育密度出来るだけ低くしましょう。
- 隔離水槽の温度は、その魚種における至適温度の上限とし、寄生虫のライフサイクルを速めるようにしましょう。
- 隔離水槽は独立した水槽・フィルターを用意しましょう。
- エアストーン等によって生じたエアロゾルが病原体を伝播するので、可能であれば飼育水槽と別の部屋に隔離水槽を設置しましょう。
- 手・ネット・エアストーン等によって病原体が媒介される可能性があるので、手は消毒をしてネット・エアストーン等の器具は隔離水槽専用のものを用意しましょう。
- 導入魚を袋ごと隔離水槽に浮かべる。
- 1〜3時間かけて隔離水槽の水を徐々に加える。(袋内の水と隔離水槽の水をゆっくりと混合していく。)
- その後の24時間は隔離水槽を薄暗くして、導入魚を刺激しないようにしましょう。
- 導入後4日目までは魚を観察するのにとどめ、治療および予防的治療は5日目以降に行うようにしましょう。
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- 淡水・塩水を用いた外部寄生虫の除去
- 淡水魚を、1日おきに25g/gの塩水に3分間さらすことで、魚に対する負担を最小に抑えつつ外部寄生虫を減少させることが可能です。
- この場合、コリドラスのように塩分に耐えられない種類もいるので注意しましょう。
- 海水魚の場合、1日おきに25g/gの淡水に3分間さらすことで、同様の効果を得ることが出来ます。
- いずれの場合も、異常な徴候がみられた場合は、処置を直ちに中止しましょう。
- 銅を用いた外部寄生虫の除去
【方法】
- 銅イオン濃度を3日間かけて0.15ppmまで上げ、この濃度を21日間維持します。
- その後、3日以内に銅イオンを除去します。
【欠点】
- 銅を用いた処置は、副作用として免疫抑制作用があります。
- 治療の前後には順応期間を設け、魚のストレスを最小限としないと感染症のリスクが上がります。
- 免疫抑制作用があるので、細菌・ウイルス性疾患に羅っている魚には行わないこと。
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- 隔離水槽への導入と同様、飼育水を徐々に混ぜ合わせて水質に順応させましょう。
- 淡水魚:30〜60分かけて、ゆっくり順応させます。
- 海水魚:淡水魚よりも時間をかけて(数時間〜数日)順応させるべきです。
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