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熱帯魚の病気 環境/栄養性疾患

    




  1. 環境
    • アシドーシス
      【所見】
      • pH低下により、魚の皮膚は刺激され過剰な粘液が産生が起こります。
      • エラ上皮が糜爛し、エラから出血がみられます。
      • 魚の色艶が通常よりも良いが死亡が認められる場合、本症を疑います。
      【対策】
      • 水換えを行い、酸性に傾いたpHを補正しましょう。
      • 水道水が酸性に傾いている場合、重炭酸ナトリウムを加えて補正することが出来ます。
      • 緊急の場合は、飼育水中のCO2を除去するために強いエアレーションを行って対応します。
    • アルカローシス
      【所見】
      • 皮膚の糜爛と粘液の過剰産生がみられます。
      • エラはアシドーシスの場合と違い、蒼白となります。
      【対策】
      • ピートモスや市販のpH調整剤を使用し、水質を弱酸性に補正します。
    • 窒素ガス病および酸素ガス病
      • 飼育水中の溶存ガス(主に窒素)が過飽和状態になり、魚の血液中や上皮組織において気泡となります(ヒレ・体・口の皮下に気体が溜まる)。
      • この気泡が血流を塞栓する病気を気泡病といいます。
      • 酸素ガス病の原因としては、植物の過密・藻類増殖などが考えられます。
      • 酸素ガス病の場合、エアストーンからの過剰送気は通常では原因ではありません。しかし、32℃を超える高水温時に低酸素症対策として過剰なエアレーションをした場合などに発生することがあるので注意しましょう。
      • 発症した場合、水温の調節・エアレーションの調節で対処します。
      • 皮下の気泡の場合は針などで吸引も可能。
  2. 栄養性           
    • 必須脂肪酸欠乏症
      必須脂肪酸 欠乏症の症状 魚種
      エイコサペンタエン酸(EPA)
      • 脊椎湾曲症
      • 仔稚魚の浮袋の発達不全
      マダイ
      ドコサヘキサエン酸(DHA)
      • ビタミンA欠乏を伴う場合に、
        体色が両側で白化する個体が出現
      ヒラメ
    • トリプトファン欠乏症
      • 食欲不振・成長率低下・死亡率増加・脊椎骨の異常(脊椎湾曲症)・白内障
    • ビタミン欠乏症
       ビタミン 欠乏症の症状 魚種 対策
      ビタミンB1
      • 食欲不振
      • 平衡喪失
      • 筋萎縮
      • 貧血
      ブリ チアミナーゼ含有量の少ない飼料を与える
      ビタミンC
      • 脊椎骨の変形
      • 肝臓
      • 腎臓の出血
      サケ
      マス
      ブリ
      パントテン酸
      • 鰓弁の棍棒化
      • 貧血
      サケ
      マス
      ビタミンE
      • 背部骨格筋の萎縮・壊死
      • 黄脂症
      • 肝臓障害
      ブリ
      マダイ
      コイ⇒背こけ病
      変敗飼料の摂取で起こるので、
      抗酸化剤により不飽和脂肪酸の酸敗を抑える
    • リン欠乏症:コイ・マダイで骨格異常・脊椎湾曲などを起こします。

 

     

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